【作品考察メモ〜展開】▶︎作品

​ 2020年05月15日

コロナウィルスが世界を覆う。

これまで生命の中にある存在を描いてきました。

その中には自身を脅かす存在も共に描いてきました。

私には長い間自身のアレルギー体質の問題があり、

排除することはできないということが、この何十年の間に痛感したことです。

戦う、という選択は苦しい。

共存

私は病気と共に生きるということを選びました。

その感覚が持てた時に生きていることが軽くなりました。

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〜2020年

なぜ自分の細胞を描かないか。

以前の作品は自分を主体に制作してきました。

Eternal mirrorは無名の細胞、人間、動物問わず、心象風景に近いイメージを抽出しています。

そうすることで鏡に映る自分、他者の細胞の中に自分を見つけることができていると感じます。

このことが自分を考える方法として制作につながっています。

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鏡は傷をつけてはいけないものか。

日本神話には天照大神の話より、鏡には映ったものが宿るということ。

神鏡、見えない自分の心を神鏡に映してふりかえるという行為。

鏡を傷つけるということは神を自身を傷つけるいう行為なのか。

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ここで他者は他者なのか。という問いが生まれました。

鏡を支持体にすることは他者と同じ空間に居ることをより強く認識することを可能にします。

その他者と分断している肌の存在を境界の無い存在としてどのように表現するか、現在に至ります。

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2018年〜

生命の起源は、細胞の誕生から始まる。

目を閉じると身体/肌の感覚を失い、他者と分断している境界の無い世界が内側に広がって行くイメージが生まれます。

35億年も前は元々は同じ細胞から生まれているということ。わたしにも35億年前の細胞のかけらが存在するのか。

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【2015年〜2019年までの​作品展開の流れ】

2015年〜作品テーマを内側を探るように、

神経や体内の顕微鏡画像から構図〜細部をイメージし浮き上がらせたい存在を彫り起こす作品を開始。

肌をテーマに作品を制作を始めた頃から体内の顕微鏡画像を集めていました。

体調を崩している時もその細胞を眺めていると、寄り添っているように、あるいは家族の団らんのように見えたり、

群衆で動く様子が内に新しい惑星があるように感じられました。

身体の中にそんな風景があったり、物語があると思うと不思議と優しく温かい気持ちになりました。

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2007年〜制作したサンドブラスト技法による作品があります。

機械で行う作品は見た目はとてもきれいですが心の起伏が表せていないようでした。

2011年より改めて模索し、傷で彫む方法(スクラッチ)を本格的に始めました。

※制作が長く渡ってきたので経過をまとめています。

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